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手当療法のための気功
手当療法で、“気”の送受の力を高めるには、自分の中で“気”を巡らせたり、自分と体の外(宇宙)の間で“気”をやりとりする訓練(気功)が役立ちます。
(1) 自分で“気”を身体中巡らせる方法として、“気“を、小周天(会陰―督脈―百会―任脈―会陰)や、大周天(湧泉―督脈―百会―任脈―湧泉)で回す方法があります。例えば、息を吸いながら”気“の小さな球(あるいは短いロープ)を会陰から督脈経由で百会に上げ、息を吐きながら百会から任脈経由で会陰に下げることを繰り返すなどです。巡らせ方は、自分にしっくりくる方法を見つければ良いようです。小周天や大周天はほとんどの気功法で取り入れられている基本操法です。
(2) 意念で気を動かしながら、体を動かす気功を動功と呼びます。見た目は体操と同じですが、ラジオ体操やテレビ体操などより、かなりゆっくりと、かつ呼吸を同期しながら行います。動きも呼吸も、自分にしっくりとくるような方法であれば、なんでも良さそうです。やっているうちに、次第に、自分によりあった動きと呼吸が自然にわかってきます(自分の体が教えてくれます)。また、自分の練度や体の調子により、動き方も次第に変わっていくようです。ちなみに、私は、2013年から鈴木秀天先生の氣道真呼吸法(後に天道)の教室に通い、先生が亡くなられた後も、後継の教室に通っています。鈴木先生は本をお書きになりませんでしたが、その道場に通われた岡崎久彦氏が道場の様子を描かれています。
(3) 気功中は、意識を気功そのものに集中して、雑念に捉われないことが必要です。雑念そのものは次々と際限なく現れてきますが、雑念に意識を追従させなければ良いのです。気功中は意識が時々直感の世界に入るようで、忘れていたがやらなければならないことを思い出したり、いくら考えても解決が見いだせなかったことの答えやヒント、などふと思いつくことがあります。これらは気功中も手早くメモして、あとでよく考えてみるのが良いようです。とても重要で有用なことを思い付くことがあります。見方によれば、手当による治療も気功の一種と考えられますが、手当治療中も同じように「価値ある思いつき」が意識に浮かび上がることがあります。
(4) 気功は、時々思い出したように長時間やっても上達しません。毎日、短時間、例えば数十分やることを継続すれば、上達するようです。ただし、毎日少しずつ上達するのではなく、変化しない状態が続いてある日突然レベルが上がります。それを繰り返しているうちに、だんだんと上達しますが、ゴールはないようです。実際には、到達するレベルが重要なのではなく、レベルが上がることそのものが重要のように思えます。数学的には、レベルの値をxとした場合、xそのものは重要ではなく、その時間微分値dx/dtがプラスの値を持つことが重要という意味です。
(5) 気功の形式的な種類は、指導者の数だけ(すなわち数限りなく)あるようですが、目指している方向は、すべて共通して、「自己執着のない平和な心」です。「自己執着のない平和な心」への精進の一つが、気功と言えるのかも知れません。